LOTUS STUDIO BLOG
これから何が起こるか。我々は何をすればよいのか。
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しばらく田舎(新潟県)に帰っていた。そこで、いくつかの情報を手にした。


・福島原発の爆発直後、とりあえずということで、車で峠を越え、新潟県に逃げ込んだ人たちがかなり居たこと。
・福島原発で働いていた人で、地震の後、柏崎原発に移動命令を受けた人がいたこと。しばらくたって、福島原発の事故処理のために、日当4万円で戻るように要請を受けたこと。(その人は、断わったそうだ)
・妙高にあるベンチャー企業が、農薬散布用のリモコンヘリコプターに高性能カメラを積んだ装置を開発しており、今度の原発事故ではそれがモニタリングに使われたこと。この写真は非常に解像度が高く、爆発した建屋の内部の状況がつかめたので、わりと早い段階から事故の深刻さが分析されていたこと。


これらのことを総合すると、政府は、情報を当初から意図的に隠していたことは間違いない。
解らないのは、その理由なのだ。
しかし、菅政権には前科がある。例の中国漁船衝突事故問題だ。この時も、今回とまったく同じように情報を隠蔽し、海上保安庁職員のリークによって、我々は初めてその際の映像を観ることになったのだ。
しかしその菅に(間違えた、間に)、何があったかは公式には今もって明らかにされていない。結局ウヤムヤである。(一説によると、事故情報を明らかにしないようにと、中国政府から要請を受けていたというのだが)


3月13日のブログで、「浮気がバレたときのように、小出しにしていく」と書いたが、まさにそのような対応を繰り返している。
そして、4月13日には、福島原発事故の国際原子力事象評価(INES)が、とうとう最悪の「レベル7」にまで引き上げられた。
その対応は、まさに「浮気がバレたときのように」なのだが、しかし「事」は浮気ではない。
他ならぬ「原発事故」である。
にもかかわらず、同じメンタリティで行動しているということが、小生には全く理解できない。


先に「意図的に」と書いたが、もっとヒドいのは、「意図など、そもそもなかった」可能性が高いのだ。
決して「意図的に」隠蔽したのではなく、なんとなく、習慣で、隠蔽しちゃった、というのが真相ではなかろうか。
これは、戦時中の「大本営」と、たぶん同じである。誰かが命令を下していた筈なのに、結局は、責任のなすり合いになり、あとで「自分は周りに従っていただけ」と言うのだ。
これがエリートのメンタリティというものなのであろうか? それとも、日本人の特質なのであろうか?
阪神淡路大震災の時のトンちゃん(村山内閣)の時も、お粗末だったのだが、その経験があっても、なんにも活かされていないのだろうか?
今回の大震災と原発事故に関する海外メディアの評価は、「民衆はクレバーで冷静で尊敬に値するが、一方の政府や電力会社にはリーダーシップがない」というのが、大方の評価である。


さて、INES基準の「レベル7」への引き上げ、ということに話を戻すと、
こんなことは、大前研一氏の bb.bbt757.com では、ずっと前から言っていたのだ。


福島の放射線量


そして、3月15日、16日の放射線量の急上昇からみて、圧力容器が既に破損している可能性についても。
検出された放射線の種類によって、どこから漏れて来たものであるか(使用済み核燃料の貯蔵プールからではなく、原子炉本体からであること)は、特定出来るそうだ。
だとすれば、3月16日、17日くらいの段階で、既に事故の深刻さを充分把握できていた筈なのだ。
4月14日の談話で、枝野官房長官は「3月に京ベクレルの放射線量が放出された可能性があると認識していたが、それは推測のレベルだったので公表はしなかった。しかし4月11日になってそれが確からしいということが判ったので公表した」と言う。
仮りにその通りだとして、でも、おかしくないかえ?


国の役目は、国民の生命・財産を守ることだ。
「数値」うんぬん、ということよりも、それが「推測」できた段階で、いったい何をしたか、が問われなければならない。
しかし、マスコミの追求は、あいかわらず甘い。
政府と一緒になって、論点をずらし、国民を目くらましの中に置いている。
枝野さんは「3月に京単位のベクレル数の放射線量の放出が予測がされた時点から、確実性の高い数値ではなくとも、可能性があるということを踏まえて対応してきたので、対応が遅れたということはないと思っている」と述べたのだが、本当にそうなのか?


僕は、肝心なことを言っていないと思う。
それは、原発付近の避難住民は、もう家に戻ることはできないということだ。
これまで「しばらく」の避難所生活を強いる、という言い方がされてきたのだが、「しばらく」とは具体的にいったいどれくらいの期間なのかは、いっこうに示されていない。


きっと避難民の方々は、「いつか戻れる、早く戻りたい」と考えておられることだろう。しかし、もう一生戻れないのだ。
福島原発は廃炉にされることは決まっているが、どう廃炉にしていくかは、まだ決まっていない。
しかし、今の「冷却」問題が収束に向かったとしても、それから廃炉にするまでには10年は掛かる。
(クレーンが破壊されているので、高い放射線が出ている環境下でクレーンを再設置するのが非常に難しい。しかしクレーンが設置されない限り、なんにも作業が行えない)
そして廃炉にした後も、高濃度の放射線や汚染水は現場から出続けるのだ。
おそらく、チェルノブイリと同じ「石棺」を被せられることになるだろうが、周辺は居住禁止区域となってしまうだろう。


チェルノブイリで事故が起きたのは1986年。今から26年前だが、今も原発から半径30km以内の地域は居住禁止であり、原発から北東へ向かって約350kmの範囲内にはホットスポットと呼ばれる局地的な高濃度汚染地域が約100箇所にわたって点在し、ホットスポット内においては農業や畜産業は全面的に禁止されている。


いったいいつの時点で、これを言うかであるが、これは政府にとっての「時限爆弾」であろう。


長期的視野からの発言は一切せず、その場しのぎの発表を繰り返す、政府と東電。
しかしマスコミも、「その場しのぎ」が性(さが)であるから、両者の思惑は、残念なことに一致しているのだ。
こうした目くらましに、国民が犠牲になっているのである。


1)そもそも、廃棄物の処理施設がない、処理方法も確定していないのに、とりあえず原発稼働をし続けていたこと。
2)圧力容器の堅牢神話、原子炉の5重の安全性神話に、みな洗脳されていたこと。
3)冷却系がすべて破壊されるという事態は想定もしていなかったし、その場合の訓練もされていなかったこと。
4)政府も、電力会社も、実は原発に関しては、素人知識しかなかったこと。
(原子力安全保安院の西山審議官は元特許庁。東電は単なる運営会社、運転会社)
5)そもそも原発は「発電コストが安い」「環境に対してクリーン」と言ってきたが、どちらも疑わしいこと。
(発電コストが安いと言っても、廃棄物処理コストは計上されていないし、今回のような事故が起こった場合は、その損害賠償費や復旧処理のためのコストは莫大になる。また、ひとたび事故が起これば、クリーンでないことは明白)


こうした、「そもそも論」は、なーんにも語られてはいないのである。
これが政治というものなのであろうか? それとも、日本人の特質なのであろうか?
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