LOTUS STUDIO BLOG
これから何が起こるか。我々は何をすればよいのか。
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ネットサーフィンしていて、福島原発に関する大前研一氏の発言ビデオを見つけ、大いに感銘を受けた。
(大前氏は、以前、日立の原子力プラント設計者だった)
これで、謎の多かった事故の背景がほとんど解り、かなりスッキリした。
(下段に、動画を貼付けてあります)


●なぜ初動に失敗したのか?
<直接的な要因>
・地震直後の現場は、すぐに照明が落ち、そのような事態は想定していなかったので、作業員にパニックが起こっていた。
・運転が自動停止したので、当然、冷却系もそれにしたがって自動的に働き収束に向かうだろうと作業員は思い込んでいた。
・作業員には地元の人が多く、家や家族も心配だったので、その日は帰らされ、現場には70人ほどしか残らなかった。
・しかし、ディーゼル発電が機能しなかった。
・しばらくたって、このままでは炉心冷却がうまくいかなくなるだろうということは、現場の一部の人間は解っていた。
・そのため、電源車を現場に向かわせたが、福島原発の設計はアメリカのGE社であったため、400Vと6000V対応となっており、持って行った電源車がまったく役に立たなかった。
・この段階で、お手上げ状態になってしまった。


<間接的な要因>
・設計段階で、今回のような地震+津波という災害が想定されていなかった。(水を被ったらそれでおしまいという設計が、至るところにあった)
・そのため、まさかの時の安全装置までもが被害を受け、発電所全体が機能不全に陥った。
・また、当然ながら、災害訓練も行われていなかった。→よって現場がすぐにパニックに。


<背景的な根深い問題>
東京電力は、単に運営会社であって、原発の設計者ではないために、原発の本当に深いところまでは知らなかった。
・現場従事者の多くは下請け労働者であり、東電には、下請け会社や納入会社をさげすむカルチャーがあった。
・東電社内においても、問題ばかり起こしている原発の担当者はパージにあい、原発に詳しい人が社内に居なくなっていた。(現社長の清水正孝氏は、2002年の原発事故隠発覚に際して社長経験者3人が引責辞任したときに、資材部から来た)
・東電の隠蔽体質(事故を事象と言い換えるなどはその典型)。コスト優先主義。トップの無能。


ざっと、以上のようなことが解った。


●まだまだ不明な点
しかしまだ解らないのは、東電本社の対応と、政府の対応、それにメディアの発表である。
大前氏は、「東電は明らかに嘘をついている」という。そして政府は、その東電の言い分を「鵜呑みにしている」と言う。
おそらくは、そうなのであろう。そんなものなのであろう。


清水正孝氏は体調不良ということで入院し(これも、絵に描いたようなアクションで、呆れてしまったのだが)、代わって指揮をとった勝俣恒久会長は、30日の記者会で、事故の最初の段階で「海水注入をためらったことはない」と断言した。
しかしこれは、たぶん嘘であろう。
海水を注入すれば廃炉になってしまうのだが、それがいやでためらったというより、そんな情報や危機意識そのものがなかったのではないか、と僕は見ている。
(そういう意味では、つまり<何にも考えてはいなかった>という意味においては、「海水注入をためらったことはない」というのは、あながち嘘ではないことになるのだが‥‥。すみません、ややこしくて)


一方政府は、(枝野さんは、一生懸命、誠実にやっていると思うが)やっぱり、事態の深刻さを予測できなかったのだと思う。
そして「東電さん、ちゃんと始末つけてくださいよ」と言っていただけなのだと思う。
それが、情報の「小出し」という態度に表れている。
これも驚くことなのだが、大前氏の話だと、政府内にも原発のことを解っている人間はいない、というのだ。
いま、原子力保安員としてマスコミに登場し、説明している人は、前は特許庁に居た人だというのだ。特許庁からの天下りだというのである。
まったくひどい話だ。


●マスコミの動きに関して
大前氏の、この講座を見て、改めて「もうマスコミの時代ではないな」という思いを強くした。
マスコミ報道では全然解らないことが、インターネットでは解るのだ。
若い世代は、もうテレビを見る習慣もないし、最初からテレビ報道になど価値を置いていない。(僕の息子も)


テレビを見て「え?」と思った、発電所全体に布のカバーをかけるという話。
これは、大前氏の発案であったことを、インターネットのこの映像を見て知った。
テレビでは、唐突に「放射性物質を含む粒子の飛散を防ぐために布のカバーをかけることも検討されています」というから、なにか凄く荒唐無稽な、ノーテンキな話のようにしか聞こえなかったのだが、この大前氏の発言を聞いていると、非常によく解るのである。


ところで、いつもは、人格破壊に至るまでターゲットを責め続けるテレビが、こと東電に対してはユルユルなのはおかしいとは思いませんか?
社長は13日に1回記者会見を開いたきりで、後は出て来ない。30日になってやっと、バトンタッチしたご高齢の会長が出て来ただけ。
こんなネタがあっても、マスコミは責めない。ユルユルである。
それはたぶん、東電がビッグスポンサーであるから。東電トップとマスコミトップにお友達関係や馴れ合いがあるから、だと見ます。
そして、北京旅行の一件。
事故当日は、会長も社長もマスコミを連れて、北京に旅行に行っていたことがバレている。この費用を、東電が持ったというのだ。それじゃあ、追求がユルいのも当然だ。


●これからどうすべきか
その他、どうしてこうなったのかということと、これからどうすべきか、が長期的かつ全体的な視野で語られている。
小生は、ここで、大前氏が提案されている様々な事柄に、基本的に賛成である。
大前氏も「復興」ではダメだと言っている。
そして、どうすべきかということについても、すでに民主党に言ってある、と言う。


とにかく、全体のことがよく解るので、見ていただきたい。(ちょっと時間長いけど)






●30日の東電勝俣会長の「安定」発言に対する「原子力安全委員会」の反論
↓これ、「原子力安全委員会」の代谷誠治氏は、ムッとしていますよね。
勝俣会長が「安定」と言ったのは、故意にねじまげているというよりも、本当に、事態の深刻さというものを解っていないんじゃないかな。そういう知見を持ち合わせていないんじゃなかろうか。清水社長が入院したので、急に担ぎ出されたって感じがする。(この先、名誉職で老後は安泰だったのに、なんでだよ。迷惑な話だ!)って感じがするのね。
東電トップも、日本政府のトップも世界の笑い者になっているというのに。全然解ってないんだな。



ところで「原子力安全委員会」と「原子力安全・保安院」と、なんで2つあるわけ?
「原子力安全委員会」が文部科学省で、「原子力安全保安院」が通産省ってことなのかな?
結局、天下り先の確保に過ぎず、今回の事故は、本来の役目が全く機能しなかったということじゃないか。
ひどいね。
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