LOTUS STUDIO BLOG
これから何が起こるか。我々は何をすればよいのか。
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越谷のイオンレイクタウンSCに行って来た。普段ならばこんなに早い段階で見に行くことはないのだが、知人の女性が行くというので、それならばと自分も同行した次第である。

一般に「流通視察」といわれるものはオープン直後に行われることが多いのだが、あれは止した方がよい。オープン直後では真の実力が測れないからだ。お客は実際の商圏よりももっと広いところから物見遊山でやって来ているし、店も応援の人を出したりオープンセールをやったりと、本来の営業とは違ったことをやる。要するにオープン直後は、「店」ではなく「イベント会場」になってしまっているのだ。

でも業界の方々はお好きなようです、オープン直後の視察。やっぱり気になるんでしょうね。今回もスーツを来た男性軍団をいくつかお見かけしましたが、しかしどう見てもヘンです。どうかスーツを着て来ないでいただきたい。また男同士のグループでゾロゾロと来ないでいただきたい。そんなヘンな「買い物グループ」は、日常では居やしませんよ。プロとしてそのことに鈍感であってはいけないと思うのですが‥‥いかが?。

さて今回、自分はそのタブーを破って早々行ってしまったわけだが‥‥感想を一言でいうと「疲れたー」が正直なところ。とにかくデカい。デカ過ぎる。
新聞報道では、開発したイオンはこれでもまだ商圏人口と比べて小さいと思っているのだそうだが‥‥。ではその「広さ」とはなんなのだろうか。客にとって「意味ある広さ」ならいい。しかし商圏人口から割り出した広さなど、客にとってはなんの意味もない。

客にとって「意味ある広さ」とは、第一に「買い気をそそられること」、第二に「選択できる幅と深さがあること」である。ところがこのレイクタウンSCの広さは、両視点にとってマイナスの意味しか実現できていない。要するに、客にとってムダな広さでしかないのだ。このだだっ広いSCの中にシャツの専門店が場所を変えて2軒あることにどんな意味があるだろうか。

たとえて言うと、スーパーの棚にあるブランドのゴマ油が10フェイス並んでいたとする。ゴマ油を買いに来た自分はそれを買うことになるが、それは仕方なしの購買である。同一商品が10フェイス並んでいることはデポとしての店の都合であって、客にとってはなんの意味もない。「買い気がそそられる」わけでも「選択の幅や広さが深まる」わけでもない。イオンレイクタウンSCの広さは、いわばそういう広さでしかないと思う。

ゴマ油も、全国各地から集めた商品の集積売場なら意味があるだろう。シャツの専門店が2軒あるのなら、2軒を隣りに並べるべきなのだ。隣りに並べてなお選択の幅があるのならそれは意味がある。しかし違いが解らないようであるなら1店だけでよい。同じ類の店のリピートによって広さをつくっても客は歩くのにくたびれるだけだ。

イオンというのは不思議な企業である。海外からコンセプトショップを次々と引っ張っては来るが、自前ではいっこうにオリジナルを生み出せない。一見オリジナルに見えるものであっても海外の成功事例の実はコピーだったりする。自前でやるものはなんかいつもズレているのだ。今回も『イオンボディ』というコンセプトショップをつくったようだが、自分も同行の女性も全然そそられなかった。とってつけたような品揃え、しかもなんであんなにフェイス数が多いのかが全く解らない。

アンカーテナントとして自ら入っている部分は「AEON STYLE」と称しているのだが、売場を見て驚いた。そこが見事に百貨店の平場になっていたからである。なんのシズル感もない煌々とした蛍光灯に照らされたプレーンな売場。イオンが理想としてるものは結局こうゆうことなのか、とガックリ来てしまった。なぜ衰退業態の百貨店を今さら模倣するのだろうか? しかもそこで「TOPVALU」のファッションを売ろうとしている。

今の「TOPVALU」を自分は評価しているが、だがアパレルにまで拡大して売れるわけがないではないか。アパレルとうなぎの蒲焼きが同じブランドでいいわけがない。うなぎの蒲焼きの香りがするファッションを、いったい誰が買いたがる? アパレルファッションはそんなに甘いもんじゃない。もう幻想は捨てなくてはならない。GMSや百貨店でファッションを買って喜んでいた時代はもうとっくのとうに終わっているのだ。

今回このSCを観てつくづく感じたのは「ただデカいものに意味はない」ということだ。たとえいま伸び盛りであっても、遠からずこうしたメガSCは徐々に衰退していくことだろう。

SCを別の視点から見ると「デリバリーコストを客に負担させるビジネスモデルのデポ」と定義づけることができる。客はそのことをまだ意識してはいないが、いずれ気が付く時が来る。レイクタウンはエコを売りにしているが、巨大商圏からたくさんのクルマを集めることが、まったくエコとは相矛盾していることにも客はいずれ気が付く。

このようなメガSCが出来れば出来るほど、客は逆にネットショップの利便性や品揃えの価値を改めて発見していくことになっていくことだろう。
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