LOTUS STUDIO BLOG
これから何が起こるか。我々は何をすればよいのか。
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中川昭一財務・金融担当相までもが、国会でいきなり「100年に1度とも言われる‥‥」と発言したのには呆れた。「言われる‥」云々は、(自分の見解ではありません、誰か他の人がそう言ってるよ)ということだ。時代認識、状況認識のセンサーを、財務・金融担当大臣が自分の目、耳ではなく、流行語に頼っているという摩訶不思議。

しかも、前回にも書いたように『100年に1度』という言葉の意味が、さっぱり解らないのである。これは白髪三千丈のたぐいの、「今生きている人は誰も理解できないくらいの、ものすごいことだよ」という単なる形容詞として使っているのか、それとも経済循環論としての「100年に1度の大波」に入ったということなのか。

もし後者だとしたら、その根拠が示されなければならない。少なくとも3回の循環の検証は必要だ。そうなると300年以上。300年以上も生きている人はいるわけがないのだから、統計データとしてそれがきちんと示されなければならない。それを誰か示した人がいるのだろうか?

逆にもし、前者だとしたら、それをエコノミストや金融の専門家を任じる人々が語るのはおかしい。なぜなら(私は、専門家としての分析や予測などできません。驚くだけが関の山です)と言っているに過ぎないからだ。そもそも産業革命が日本に飛び火してまだ120年しか経っていない。その前は江戸時代だ。100年前には金融工学も無かったのだ。
それなのに、ああ、この言葉の軽薄さ。無責任さ。

何度も取り上げて申し訳ないが、ラビ・バトラ博士は、1700年代からのデータを仔細に分析して、インフレの30年サイクルを発見。それを元にして今回のクラッシュを予測していた。そして、随分前から警告していたのである。(嘘だと思う人は著作を読んでください。ちゃんとデータが載っております)

それは「100年に1度」などという根拠レスの、白髪三千丈のたぐいの言葉ではない。それは経済学者としての、自分の存在意義をかけた予測である。外れたらもはや信用されないというギリギリの。ところが、あまりに当たるものだから、この先生の方がオカルト扱いされていて、「100年に1度」という出鱈目の方が、世の中に広く流布されてしまうという、この奇怪さ。一体どちらがオカルトなのか。

自分が思うに「100年に1度」という言葉には、現在の状況をそれでも「経済循環論」として片付けたい、経済人や経済学者の欲求があるのだと思う。「いまは誰も予測し得なかったほどのヒドイ状況だが、これも大きく見れば経済循環の一つであって、景気はいずれ回復する。(回復して欲しいな)」という‥‥。

そしてそれに続く言葉がある。「だから、我々は間違っていない。この経済体制を維持していく。今、なによりも必要なのは、景気の回復だ。景気回復最優先!」

ここに、巧妙なゴマカシがある。
「景気の底が割れたから、失業者が溢れた」のではない。
雇用問題が噴出するような構造をつくることによって、企業がさらに利益を上げ(多くの人々にとっては実感なき)好景気が来るように、過去15年に渡って政府と産業界が誘導していった。その目論見のムリが破綻したから、失業者が溢れたのだ。正に共産党が言う「政治災害」である。

現在の状況は、(「100年に1度」などという希望観測的な)循環論によるものではない。強欲な暴走資本主義と、利益追求のみに傾き人間をスポイルしていった企業論理が、ついに破綻したと見るべきなのだ。それがアメリカ発だったのは、アメリカこそがその新自由主義経済教の総本山だったからである。

ところが、日本の政府や経済人は、そのことを未だに理解しておらず、まだ本山のご意向に従おうとしているのだ。だから「景気回復最優先!」などと、一見真実であるかのような、ゴマカシの言葉を吐く。

そもそも「景気」とは何か? 景気がいいと何故国民の暮らしもいいと言えるのか? GDPは上がり続けるものなのか? 景気が上昇したら自然環境はますます破壊されてしまうのではないのか? 資源を多消費しゴミばかり増やしてしまうのではないのか? 労働者の賃金が安く抑えられ、貧困層を増やしてしまうのではないのか? この問いに、政治家や経済人はきちんと答えられるのか?

今起きていることは、経済循環の谷などではない。歴史の転換点なのである。
資本主義の、もっと言えば近代合理主義の。
いま求められているのは、そのための価値意識の転換である。
行動原理の再システム化である。

自動車業界をこの嵐が直撃しているのは、偶然ではない。
良くも悪くも20世紀型産業の典型であった「内燃機関による自動車」という産業が、
終焉を迎えたことを象徴的に示しているのだ。
いま膿が出て行くのはよいことである。
そこにこそ、未来への「希望」がある、と自分は思う。
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